白くて、冷たい

チェルシーの過去を今のチェルシー視点で振り返ってる感じです。
もの凄くつまらない。

＊あの時、私は何を思っていたのだろうか。

思い出せない。私の感情が、貴女の顔が。

確か、私はまだ小さかった。

隣には誰かいたような気がする。

……誰だっけ？あまり私と背が変わらないぐらいで、

じっと、彼女のことを見ていた。


貴女はそっと、私たちを抱いて、微笑んで、何かを囁いた。


その後は、ただ、時間がゆっくり、ゆっくり流れて、

気付いたら、貴女は眠っていた。もう、覚めることのない、眠り。

私は泣いただろうか？悲しく思っただろうか？

思っていたと、思いたい。

貴女は私の支えで、大好きな人だった。

私を、大切にしてくれた、私に、微笑んでくれた。

あの頃、私に微笑んでくれる大人は、貴女ぐらいだった気がする。

ああ、やっぱり私は悲しんでいた、よね…？

その白くて冷たい手を、私はぎゅっと握っていた。

ずっと、ずっと。

隣にいた誰かもそうしていた。

何も変わらないのに、ただ、ずっと、ずっと――――。




貴女が大切にしていた白薔薇が、一番綺麗に咲いていた時間。＊